B型肝炎ウイルスワクチン
●予防できる病気 : B型肝炎
母親がB型肝炎キャリアの場合は、母子感染予防のため保険が適用されます。
知らない間にかかることが多い病気のため、予防接種をおすすめします。
定期or任意接種
ワクチン種類
対象者
接種について | :定期接種
:不活化ワクチン
:母親がB型肝炎キャリアでない方
:3回の注射 |
(1回目から4週間後に2回目、更に20~24週を経過した後に3回目)
母子感染防止の対象者、B型肝炎抗原陽性の母親から生まれたお子さんは必須です。
生後12時間以内を目安に(以降でも接種可能ですができるだけ早期に接種)、
HBIG(B型肝炎免疫グロブリン)とHBワクチン(B型肝炎ワクチン)を注射。
さらに、生後1ヶ月目、生後6ヶ月目にHBワクチンを注射
【注意すべき副反応】
・発熱、発疹、接種部位の腫れ ★ホームケアでOK
※ 問題となるような副反応の頻度はきわめて低いです。
【備考】
生後2ヶ月でHib、ロタウイルス、小児用肺炎球菌との同時接種がおすすめです。
ロタウイルスワクチン
●予防できる病気 : ロタウイルス感染の重症化
他の予防接種より接種期間が短いので注意しましょう。
ワクチンの種類により接種回数に違いがあるのでご確認ください。
(交互に接種しないようにしてください)
初感染(1回目の感染)が重症化しやすいので、ワクチンで早めに予防しましょう。
定期or任意接種
ワクチン種類
接種について | :任意接種
:生ワクチン(口から飲むタイプ)
:ロタリックス(2回接種ワクチン)
生後6週から開始し、4週間以上の間隔をおいて、24週までに2回接種します。
※ 生後24週までに接種を完了してください。
:ロタテック(3回接種ワクチン)
生後6週から開始し、4週間以上の間隔をおいて、32週までに3回接種します。 |
【注意すべき副反応】
・下痢、機嫌が悪い ★ホームケアでOK
・激しい腹痛、嘔吐、血便が出る ★受診してください
【備考】
生後6週から接種を始めることができますが、初回は生後2ヶ月でHib、小児肺炎球菌などとの同時接種がおすすめです。
Hibワクチン(インフルエンザ菌b型)
●予防できる病気 : 細菌性髄膜炎など
WHO(世界保健機関)では、このワクチンの定期接種を推奨しています。
Hib感染症は、ほとんどが生後3ヶ月~4歳までに発症しますので、生後2か月からの接種が効果的です。
定期or任意接種
ワクチン種類
対象者
接種開始年齢
接種について | :定期接種
:不活化ワクチン
:生後2ヶ月~5歳未満
:生後2~7ヶ月未満
:「初回」
生後2ヶ月に1回、その後4~8週間空けて2回目・3回目を接種します。
※ 医師が必要と認めた場合3週間の間隔
「追加」通常初回免疫終了後おおむね1年後に1回
※1歳の誕生日が来たら同時接種も確認しましょう |
【注意すべき副反応】
・ 接種部位が腫れる、38℃未満の発熱 ★ホームケア内でOK
・ 38℃以上の熱が続く ★受診してください
【備考】
生後2ヶ月にロタウイルス、小児肺炎球菌と同時接種がおすすめです。
小児用肺炎球菌ワクチン
●予防できる病気 : 細菌性髄膜炎など
WHO(世界保健機関)では、このワクチンの定期接種を推奨しています。
定期or任意接種
ワクチン種類
対象者
接種開始年齢
接種について | :定期接種
:不活化ワクチン
:生後2ヶ月~6歳未満
:生後2~7ヶ月未満
:「初回」
生後2ヶ月に1回受けて、その後4週間空けて2回目・3回目を受けます。
※ 27日以上の間隔で3回の皮下注射 「追加」
生後12ヶ月以降、標準として生後12~15ヶ月の間に行う
3回目の接種から60日以上の間隔をおいてください
※1歳の誕生日が来たら同時接種も確認しましょう |
【注意すべき副反応】
・ 接種部位が腫れる、38℃未満の発熱 ★受診してください
【備考】
生後2ヶ月にHib、ロタウイルスと同時に接種しましょう。
上記の接種期間に接種できなかった場合はご確認ください。
四種混合(DPT-IPV)ワクチン
●予防できる病気:ジフテリア(Diphtheria)、百日咳(Pertussis)、破傷風(Tetanus)、ポリオ(Polio)
百日せきは、6ヶ月未満で発症すると重症化しやすくなります。
生後3ヶ月で優先的に受けましょう。
定期or任意接種
ワクチン種類
対象者
接種について | :定期接種
:不活化ワクチン
:生後3~90ヶ月まで
: [Ⅰ期 初回](DPT-IPV)標準3~12ヶ月まで
3~8週間の間隔で3回の皮下注射
[Ⅰ期 追加](DPT-IPV)
初回免疫終了後6ヶ月以上
(標準 初回免疫終了後12~18ヶ月経過した方)
[Ⅱ期](DT) |
対象者
接種について | :11、12歳(標準11歳)
:1回の皮下注射 ※DT(2種混合)ワクチンを用いる |
【注意すべき副反応】
・ 接種部位が腫れる、37.5℃の微熱 ★ホームケアでOK
・ 腕全体など広範囲に腫れが出る ★受診してください
・ 39℃以上の発熱、機嫌がとても悪い
【備考】
Ⅱ期は11~12歳ごろにジフテリアと破傷風を1回受けましょう。
BCGワクチン
●予防できる病気 : 重度の結核
自治体で集団接種を行う場合が多いので日程を確認しましょう。
また、1歳を過ぎての接種は自己負担なので注意が必要です。
定期or任意接種
ワクチン種類
対象者
接種について | :定期接種
:生ワクチン
:生後3~90ヶ月まで
:生後1歳に至るまで(標準 生後5~8ヶ月に達するまで)
管針法(スタンプ式) |
【注意すべき副反応】
・ 2~3週間後に接種部位に赤いボツボツが出る ★ホームケアでOK
・ 接種した腕の脇の下が腫れる
・ 1週間以内に接種部位が赤く腫れ、膿んでジクジクする ★受診してください
・ 脇の下のリンパ節が大きく腫れる
【備考】
現在は、赤ちゃんの結核は大変少ないので出来れば流行している百日せきの予防のため四種混合(DPT+IPV)ワクチンを2回受けた後の生後4ヶ月半ごろが最適です。
接種したところは、日陰で自然乾燥してください。
MR(麻疹・風疹)ワクチン
●予防できる病気 : 麻疹(はしか)、風疹(三日はしか)
母親からもらった免疫は1年ほどでなくなります。
1歳を過ぎたら優先的に受けましょう。
定期or任意接種
ワクチン種類 | :定期接種
:生ワクチン |
対象者
接種方法 | [Ⅰ期]:生後12ヶ月~24ヶ月に至るまで
:1回の皮下注射 |
対象者
接種方法 | [Ⅱ期]:5~7歳未満で小学校就学前1年間
:1回の皮下注射 |
【注意すべき副反応】
・ 38℃未満の発熱、発疹がでる ★ホームケアでOK
・ 38℃以上の熱が続く
・ せき、荒い呼吸をする、嘔吐、けいれん ★受診してください
・ 指で押さえても発疹が消えない
【備考】
2つのワクチンを混ぜたことで、今までの別々のワクチン接種時以上に副反応が増えることはありません。
水痘(水ぼうそう)ワクチン
●予防できる病気 : 水痘(水ぼうそう)
感染力が強く、免疫のない人は100%かかります。
接種しても2割程度は発症しますが、軽い症状で済みます。
定期or任意接種
ワクチン種類
対象者
接種について | :定期接種
:生ワクチン
:1歳を過ぎたら接種できます。
:2回の皮下注射
1回目の接種後3ヶ月後から2歳までに2回目を接種すると予防は確実になります |
【注意すべき副反応】
・ 接種部位が腫れる、38℃未満の発熱 ★受診してください
・ 機嫌が悪くなる
【備考】
保育園の入園などで、集団生活している・する予定がある場合は、1歳前でも接種することがあります。
おたふくかぜワクチン
●予防できる病気 : おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)
1歳になったら、MRワクチンの次に出来るだけ早めに接種しましょう。
特に集団生活が始まる場合は早めに受けましょう。
定期or任意接種
ワクチン種類
対象者
接種方法 | :任意接種
:生ワクチン
:1歳を過ぎたら年齢と関係なく接種を受けることができます。
:1回の皮下注射
しっかりと免疫をつける為に2回の接種がおすすめです
※日本小児科学会では、2回接種を推奨しています。
1回目:1歳を過ぎたら早期に
2回目:小学校就学前(5~6歳) |
【注意すべき副反応】
・ 2~3週間後に発熱、耳の下が腫れる ★ホームケアでOK
・ 嘔吐、機嫌が悪く、熱が続く ★受診してください
【備考】
1歳になったらなるべく早く1回目の接種を受けましょう。
MRワクチンの同時接種も検討しておいてください。6歳ぐらいでもう一度接種すると確実です。
日本脳炎ワクチン
●予防できる病気 : 日本脳炎
より安全なワクチンが開発されて定期予防接種になりました。
日本脳炎は治療薬がないため、ワクチンによる予防が大切です。
定期or任意接種
ワクチン種類
対象者
接種について
回数 | :定期接種
:不活化ワクチン
[Ⅰ期 初回]:生後6~90ヶ月に至るまで
:Ⅰ期(標準3~4歳に達するまでの期間)
※ 3歳未満と3歳以上で注射の接種量が異なります
:1~4週間間隔で2回の皮下注射
[Ⅰ期 追加] 初回後おおむね1年後
(標準:4~5歳に達するまでの期間) |
回数
対象者
回数 | :1回の皮下注射
[Ⅱ期]
:9~13歳未満(標準:9~10歳に達するまでの期間)
:1回の皮下注射 |
【注意すべき副反応】
・ 接種部位が腫れる、じんましん、かゆみがある ★ホームケアでOK
・ 38℃以上の熱が続く、意識がおかしい ★受診してください
【備考】
おたふくかぜや水痘と同時接種もできます。